アンチエイジングニュース

「タバコを吸い、少しのお酒で顔が赤くなる人は、食道がんのリスクが190倍」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(245)

このニュースを見て、ギョッとした人は多いのではないでしょうか?

実は私がそうです。

禁煙してから大分経ちますが、お酒は相変わらず好きです。
それもほんの少しで真っ赤になるのですが…。

さて、顔がすぐに赤くなるお酒に弱い体質の人が飲酒と喫煙を同時にすると、
食道がんになるリスクが飲酒も喫煙もしない人に比べて最大190倍も高くなる
ことが分かりました。
これは、遺伝子医学で有名な東京大学の中村祐輔教授らが明らかにしたものです。
研究では食道がんの患者さん1,070人と健常者2,832人を対象に、
約55万か所の遺伝情報の違いを、最新の遺伝子解析法を用いて比較しました。

すると、発がん性が指摘されているアセトアルデヒドをアルコールから作る酵素と、
アセトアルデヒドを分解する酵素の2つが、食道がんのリスクに関連していることが突き止められました。
アセトアルデヒドはお酒を飲んだ時に気分を悪くさせる原因物質ですが、これはたばこの煙にも含まれています。
顔が赤くなる人はアセトアルデヒドの分解能力が弱いため、その毒性が残って赤くなるのですが、日本人の4割がこのタイプと言われています。

今回の研究で飲酒・喫煙の影響についても調べたところ、
「お酒に強く飲酒・喫煙をしない人」に比べて
「お酒に弱く、上記の2つの酵素の働きが弱い人」は、
1日缶ビール1本以上の飲酒と喫煙をすると相乗効果が働くため、
食道がんのリスクが190倍も高くなっている
ことが突き止められたというわけです。
ちなみに同じ体質の人でも、飲酒・喫煙をしない場合では、食道がんのリスクは7倍程度に下がっていたそうです。

この報告により、体質を理解して生活習慣に気を配ることで、予防したり早期発見したりできると期待されるようですが、皆様はいかがですか?
私はお酒はやめられそうにないので、禁煙を強く誓った次第です。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している。

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