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「化粧品で皮膚がかぶれる」――
ハセ博士のヘルシー情報最前線(210)

肌が繊細で、ちょっとした事で皮膚が荒れたり、かぶれたりする方はいませんか?中でも接触性皮膚炎は、化学物質や生物由来物質、あるいは物理的な因子が肌に接触して生じる、急性或いは慢性の皮膚炎症ですが、これでお悩みの方は非常に多くいらっしゃいます。
原因としては、化粧品、香料、食品、ニッケルなどの金属、洗浄液、洗剤、工業用化学物質およびラテックスゴムなどで、いずれも身の回りにあるものばかりです。

さて、米シアトルで開催された米国アレルギー・喘息・免疫学会(ACAAI)年次集会で、皮膚炎の多く(20~35%)は手に生じるもので、そのうち75%以上が職業に関連する接触性皮膚炎であることが報告されています。これは米クリーブランド・クリニック(オハイオ州)のJames. S. Taylor博士が発表したもので、特に医療従事者、美容師、木工業従事者、機械工、化学業従事者などにアレルギー性接触性皮膚炎がよくみられるということです。
しかし、接触性皮膚炎は単独で生じることもあれば、刺激性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの他の皮膚炎と合併して生じることもあります。その原因を明らかにするにはパッチテストが有用で、また治療にはアレルゲンを取り除いた上で、副腎皮質ステロイドの使用により症状が緩和させることができます。

また、手に次いで皮膚炎がよくみられるのは顔とまぶたで、化粧品や石けんなどのスキンケア製品が原因であることが多いそうです。特に、化粧品やクレンジング料を変えた直後に症状が現れる患者が多いようです。勿論、副腎皮質ステロイドの局所使用などにより治療は可能ですが、先ずは製品の使用を止めさせるのが一番であると、ニューヨークにあるベス・イスラエルBeth IsraelメディカルセンターのVincent A. DeLeo博士が強調しています。このような顔やまぶたの皮膚炎では通常パッチテストは不要ですが、スキンケア製品を替えたり、局所治療をしても再発を繰り返す場合はパッチテストが有用になります。そしてその原因を知ることが大切です。

以上のように、適切な診断と治療によって効果的に対処が可能と言うことですが、その原因が分かったら、先ずはそれを避けるのが一番ですね。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している。

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