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「セリ科植物が、新型インフルエンザに有効」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(200)

新型(H1N1ブタ)インフルエンザの蔓延は、ますます激しくなってきています。また、特効薬のタミフルの使いすぎが原因と考えられる、耐性ウイルスの問題も発生しています。

国内外でワクチンや新薬の開発が進められていますが、今回この新型インフルエンザのウイルスを死滅させる、有効な成分が含まれる植物があることがわかりました。

台湾の高雄Kaohsiung医科大学のFang-Rong Chang氏らの研究グループが、米国化学会(ACS)発行の「Journal of Natural Products(自然産物)」(2009年9月25日号)に報告したものです。

この植物はセリ科のアギ(中国語名:阿魏、英語名:assafoetidaアサフェティダ、学名:Ferula assa-foetida)で、イラン、アフガニスタンおよび中国大陸に生育し、樹液に強い悪臭があることから “Dung of the Devil(悪魔の糞)”とも呼ばれるものだそうです。

研究グループによると、1918年、世界で数千万人が死亡したとされるスペイン風邪の大流行時にも、中国では抗ウイルス薬としてこの植物が用いられたということです。しかし、米国化学学会(ACS)によれば、これまでアギの抗ウイルス特性を裏付ける研究は実施されていませんでした。

この研究グループの報告によると、実験室での研究により、この植物の抽出物に含まれる化学物質を特定しました。そして、この物質には、現在インフルエンザに使用されている処方薬よりも強力な抗ウイルス作用があると考えられるそうです。そして、この物質が新しい薬剤を開発する上で重要な成分となる可能性があると述べています。

ウイルスは常に変異進化を遂げています。この変異のスピードに負けないよう、新薬やワクチンの開発を行う事が必須ですので、研究成果に期待されます。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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