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「太陽にあたらないと、肺がんになりやすくなる!!」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(184)

太陽に当たりすぎると皮膚がんになりやすくなるというのは、いまや常識ですね。
皮膚がんまで行かなくとも、お肌の老化が早くなったり、シミが出やすくなりますので、要注意です。

ところがそれとは逆に、太陽光にあたるのが少ないと肺がんになるリスクが高くなる可能性が最近の研究でわかりましたので、お知らせします。

この報告は、カルフォルニア大学サンジェゴ校のCedric Garland博士が、環境と保健に関する専門誌Journal of Epidemiology and Community Health(Dec. 2007)に発表したものです。

研究では5大陸111ヶ国について肺がんの頻度を調べ、地域別の分布を調べました。
すると、赤道付近の国では肺がんの発生頻度が最も少なく、逆に赤道から離れた国では頻度が高くなっていることが分かりました。

中でも、雨や雪の多い地域や雲の多い地域では、肺がんの発症頻度が高かったそうです。
また、空気汚染の進んでいる地域も肺がんの頻度が高かったということです。

その結果から、太陽光が遮断されたために日光にあたるのが少なくなり、そのため発ガンの危険率が高くなっていると考えられました。

その理由ですが、ビタミンDは太陽光のUVB光を浴びることにより、体内でつくられます。
このビタミンDは、細胞などに“細胞死”を起こさせる因子をつくる作用があることがわかっており、癌の増殖を抑制すといわれています
また、ビタミンDはカルシウムと結合して、細胞の接着を高めるのり状物質を作り出し、がん細胞の分裂を阻害することも知られています
これらの働きが抑えられたために、発ガンの危険率が上昇したのではないかという訳です。

さて、太陽光を浴びると皮膚がんになりやすくなりますが、この研究者によると、太陽光を適当に浴びる場合では、皮膚癌を起こすリスクは高くないそうです。

ではその適切な太陽の浴び方ですが、快晴の日の真昼頃に、身体の表面の40%程度、1日5-15分程度で十分だそうです。

最近の研究で、ビタミンDは大腸癌などの癌のリスクも下げることが報告されています。
また、太陽光を浴びると、鬱病や不眠症がよくなったり、老人性痴呆の予防にも有効
なことがわかっています。

ということですので、皆様、あまり太陽光を嫌わず、適度に浴びるようになさっては如何でしょうか。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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