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「インフルエンザ予防には、ビタミンD」!」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(181)

今年、インフルエンザは、例年より早く流行しています。
私も先日予防ワクチンを接種してもらいましたが、今年のインフルエンザウイルスに有効かどうかはわかりません。

さて、ウイルス学会専門誌に「ビタミンDがインフルエンザの予防に有効」との論文が出ていました。ぜひとも皆様にお知らせしたいと思い、取り上げました。

この論文は、米国Atascadero州立病院のJohn J Cannell氏等らが、Virology Journal (2008, 5:29doi:10.1186/1743-422X-5-29;タイトル:On the epidemiology of influenza)に報告したものです。

最初はこの研究者らは、インフルエンザの流行のパターンを調べていたのですが、そのパターンをよく見ると、“ビタミンDの欠乏と強い関係がある”との結論に至りました。

インフルエンザウイルスの流行は、他の感染症の流行とは異なり、次のような不可解な点があるのだそうです。

1. 何故、インフルエンザは季節性で、世界中の至る所で発生するのか?
2. 何故、インフルエンザの流行はそんなに爆発的なのか?
3. 流行はほぼ同じ緯度の国々で、何故、同時に起こるのか?
4.昔は輸送手段がなかったにもかかわらず、何故世界に早く広まったのか?

そして、このような疑問を解く鍵として、ビタミンDの欠乏と関係しているのではないか、と気づいたのだそうです。

ビタミンDは、太陽光を浴びることによって体内に出来ますので、日光に当たることが必須です。
ところが、冬は太陽光が弱く、また寒かったり、雨の季節となって外に出ることが少ないために、ビタミンDの体内量が低下します。
それが冬にインフルエンザが流行する理由で、ビタミンD欠乏症の季節変動とよく一致している、とされています。

また、最近の科学的研究によると、呼吸器系の感染はビタミンDの低下により起こることが報告されているそうです。

従って、以上を考え合わせると、1日2,000国際単位のビタミンDサプリメントを摂れば、インフルエンザの予防が可能であろうと述べられています。

この論文を読むと、ナルホドと納得させられますが、実証されれば画期的な研究成果です。
今のところは状況証拠に過ぎませんが、これが実証されなくとも、十分なビタミン類を摂ることにこしたことはありませんよね。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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