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「日本人男性に朗報:前立腺がんの予後は白人よりも良い」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(165)

 前立腺がんは、日本だけに限らず世界でも罹患者が増え続けているがんです。
 今回有難い事に、日本人の場合は前立腺がんの治療効果がよく、他の国の男性に比べて予後の成績が高いことがわかりました。

 これは、カリフォルニア癌登録機構のAnthony Robbins博士が、がん専門誌(Cancer, Aug. 13, 2007)に報告したもので、我々日本人にとって朗報でしたので取り上げてみました。

 研究は、前立腺癌と診断された白人10万8,076人、アジア人(中国、フィリピン、日本、韓国、南アジア、ベトナム)8,840人の計11万6,916人のデータを収集し、予後因子および生存率を比較したものです。

 その結果、南アジアを除くアジア男性の生存率は白人と同程度かそれ以上で、特に日系(アメリカ)人では前立腺癌による死亡率が白人よりも34%も低いことがわかりました。

 一方、南アジア系(インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、ブータン)の場合は、死亡率は白人より40%高かったそうです。

 その理由としては、食生活や運動および遺伝などが考えられるそうですが、最近の研究では黒人女性の乳癌による死亡率が白人より56%も高いことが明らかになっています。

 今後さらに詳しい研究が必要ですが、このような人種によりがんになりやすさやその予後が良いとしたならば、日本人としてはうれしい限りです。
 そしてその理由が明らかになれば、がん征服の突破口が生まれるかもしれませんね。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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