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「車の運転と皮膚がんのリスクの関係は」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(162)

 長時間車を運転する人は、皮膚がんに罹るリスクが高いことが米国の研究で明らかになっています。

 これは、車の外から浴びる太陽光線によるもので、窓を開けて運転している場合は更にそのリスクは高くなる、と警告されています。

 私もドライブが好きで、窓を開け放って走るのが気持ちよく感じられるのですが、がんにはなりたくありませんのでこの話題を取り上げてみました。

 これは、セントルイス大学医学部のScott Fosko博士らが行った研究で明らかになったもので、全米皮膚医学学会に発表されたものです(2007, Feb.)。

 研究では、身体の側面にのみ皮膚がんが発生した、898名の皮膚がん患者さんについて、発生箇所などを詳しく調査しました。

 その結果、頭、首や手など、太陽が当たるところに多く皮膚がんが発生しており、特に車の運転の際に太陽を浴びる左側(ご存じのように米国では左ハンドル)に多いことがわかりました。

 また、窓を開けて運転している人の方が、皮膚がんを発生していることが高いことも分かったということです。

 通常の車のフロントガラスは、ラミネート加工してあり、紫外線を通さないようになっているのですが、車の側面の窓ガラスにはそのような加工をしていない場合が多いのだそうです。

 そのような窓ガラスは、UVB線(日焼けの原因となる紫外線)が室内に入ってくるのをとめることができますが、皮膚の中まで入り込むUVAといわれる紫外線をとめることはできません。

 したがって、車の中にいれば日焼けの予防はある程度有効なのですが、長期間にわたって少しずつ太陽にさらされつづけると、がんが発生する危険性が高まるものと考えられます。

 この研究者によると、側面の窓ガラスは、色つきのものや紫外線防止ガラスを使用することが望ましく、また長袖のシャツを着たりして、直接太陽光に当たらないようにすることが必要とのことです。

 UV防止のお面をかぶったママチャリ自転車に乗っている主婦を多く見受けますが、車に乗るときも、是非ご注意を……。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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