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「揚げ物の発がん性物質を減らすには、油温を下げる」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(156)

 てんぷらやポテトチップなど、油で揚げたものは私の好物の一つですが、以前からこのような炭水化物の多い食品を油で揚げる際にアクリルアミドができ、大量に食べると発がん性や神経性疾患をひき起こすのではないかと心配されています。

 このような食品を油で揚げる際、油の温度を10度下げると、アクリルアミドの生成量が半分以下に減らす事ができるという報告をご紹介します。

 これは厚生労働省研究班(研究班主任研究者:今井俊夫国立医薬品食品衛生研究所室長)が報告したもので、「高温で揚げ続け過度に褐色化が進む状態は、避けた方がいい」と指摘しています。

 アクリルアミドは主に合成樹脂や合成繊維の原料として用いられているものですが、短期間これに触れたりすると、眼、皮膚、気道を刺激したり、中枢神経系に影響を与えることがあります。

 また長年摂取した場合には、神経系に影響を与え、末梢神経を損傷することがあります。また、発がん性を高め、遺伝性の遺伝子損傷を引き起こす可能性が指摘されています。

 一方、本年4月にスウェーデン政府は、炭水化物を多く含むイモ等を焼いたり揚げたりすることにより、アクリルアミドが生成されるという発表を行っていました。

 これを重く見た厚労省が、加工食品中のアクリルアミドの調査行っていたもので、今回の発表につながったわけです。

 その中で、特に消費者に対しては、(1)十分な果実、野菜を含む様々な食品をバランスよく取り、揚げ物や脂肪食の過度な摂取を控えること、(2)炭水化物の多い食品を焼いたり、揚げたりする場合にはあまり長時間、高温で調理しない事、などの注意を喚起しています。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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