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「赤身肉が、ガンのリスクを高める」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(150)

 このところ、日本国内で結腸や直腸の大腸癌増加率が増えています。
 大腸癌の発症率が胃癌の発症率に追いつくのは時間の問題と思われ、近い将来には、最も多い癌になると予想されています。
 この原因は食生活の欧米化といわれています。大腸癌の増加は欧米でも大きな問題になっています。
 そこで、最近報告された大腸癌の原因についての研究レポートについてお知らせします。

 これは、Dunn Human 栄養機構及びOpen大学David Shuker教授らのグループが、ガン専門誌であるCancer Research(2006、Feb.)に報告したもので、赤身肉の大量消費は体内のDNAにダメージを与え、これがガンの発生と強く関係している述べられています。

 今までの研究で、通常よく肉を食べる人は大腸ガンになりやすい事が分かっています。

 この研究チームも昨年、毎日2回以上肉を食べる人は、週1回程度しか食べない人に比べて、大腸ガンになる頻度は3倍高い事を報告していました。

 そこで研究では健康なボランティアの人に、様々な食事してもらい、その後に大腸の内側の細胞を採取して、発ガンの原因と考えられるDNAのダメージの程度を調べました。

 その結果、赤身肉を食べる人は細胞にあるDNAダメージが高くなっている事が確認されました。
 論文では、このDNAダメージは、赤身肉を食べた時に、大腸にて出来る代謝産物のN-ニトロソ化合物(N-nitroso compound)により生じ、これが発ガンを起こす原因であるとしています。

 ご存じのように、ニトロソ化合物は遺伝子の化学変異剤として有名なものですが、これがDNAと結合してDNAに変異を起こさせ、ガンを発生されると考えられる訳です。

 冒頭に述べましたように、大腸癌は今後ますます増加するやっかいな癌です。
 脂肪や肉を多く食べるのに対し、食物繊維や野菜・果物をあまり食べないという現代の食習慣の問題であると思われますので、皆様、ぜひ食習慣の見直しをなさってみてはいかがでしょうか?

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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