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「風邪薬は肝臓障害に注意」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(139)

 このところ、発熱や頭痛など、風邪症状をうったえる方が多くなっています。
 例年に比べて暖冬で、インフルエンザに罹る人も少ないのですが、それでも体調を崩す人が多いようです。

 風邪症状が出たら、先ず薬局等で風邪薬を手に入れ、自分で治そうとするのが普通ですが、市販の風邪薬を飲みすぎたりすると、肝臓障害などの重大な副作用を起す可能性があります。

 これは、先日、米国食品医薬品局(FDA)が製薬メーカーに対して行ったもので、日本でも広く市販されている風邪薬や、頭痛などの痛み止めの薬に含まれる成分を過剰に摂取したり、このような成分をお酒と共に飲んだりすると、肝臓障害や胃の出血などの重大な副作用を引き起こす危険性があると、消費者に注意を喚起するように求めた、というニュースです。

 このFDAが勧告した薬は、解熱、鎮痛剤として用いられるアセトアミノフェン、非ステロイド系抗炎症薬のアスピリン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセンアセトアミノフェンなどで、多量に服用する際に肝臓障害の危険性があることを、添付文書に明記するよう勧告しています。
 また、非ステロイド系抗炎症薬については、肝臓障害だけでなく、胃の出血も起こす可能性があることも併記するよう求めています。

 さらに、これらの薬を飲んだ後に飲酒をしたり、あるいは複数の薬を併用したりすると、体内での成分の濃度が高まり、副作用の危険性が高くなります。

 実際、風邪薬の副作用により、毎年数千人の死亡者が出ているとの調査結果もありますので、注意が必要です。

 病気というと、すぐ「薬」となってしまうのが、日本人の悪い癖です。
 総合感冒薬は、あくまでも対症薬で、風邪のウイルスをやっつけてくれるわけでありません。
 せきや発熱といった症状で、あなたの生活習慣について身体が「このままでは危ないですよ」と教えてくれていると考え、栄養と睡眠を摂りましょう。

 「かかったかな?」と思った時には、すでに感染から2~3日は経っており、薬で症状をおさえたところで、早く治るわけではありません。
 そんな時はやはり、じっくり休むのが、結局は一番の近道なのです。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している297

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