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「温泉の効果が、科学的に証明された」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(137)

 温泉につかりながら、一杯やるというのはたまりませんね。
 特にこれからのシーズンは、露天風呂での雪見酒は最高です。

 さて、昔から温泉は身体によいとされており、日本だけでなく世界中で温泉を訪れる人は後をたちません。

 しかし、この温泉の効果を、科学的に証明したという研究は余りありませんでした。今回その効果が立証されたという話題です。

 これは、名古屋市立大医学研究科の岡嶋研二教授らのグループが、マウスによる実験で突き止めたもので、秋田市で開かれた日本温泉科学会で発表されました(2006年9月6日)。

 脊髄から皮膚に延びる知覚神経細胞をマウスから取り出して培養し、これに薄めた酸性の温泉水をかけて、その効果を調べるという研究を実施しました。
 すると、温泉水をかけた際には、神経末端からたんぱく質の一種「CGRP」が放出されることがわかりました。
 CGRPは、血圧降下、炎症抑制、傷の治癒促進などの作用があるたんぱく質「インスリン様成長因子(IGF)」を増やすことが知られています。

 そこで次に、マウスの個体を40度の酸性温泉水に5分間つけ、皮膚や血中、胃組織のIGF-1濃度を測定したところ、予想通りIGF-1も増加していたということです。

 もちろんこの実験はマウスを用いたものですし、同様の効果がヒトの身体にもあるとはいえません。

 しかし、温泉に入ってのんびりしていると、実際にそのようなことが身体の中でも起こっているように思えますね。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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