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「ED障害の人は、心疾患のリスクが高い!」――ハセ博士のヘルシー情報最前線(135)

 EDは、国内で推計1,100万人以上の男性が悩みを抱えるといわれる勃起障害で、世界のED患者は、実に約1億5,200万人(20~70歳男性の16%)といわれています。

 今までも、EDと心疾患の関係がありそうだとされていましたが、今回これらの間に強い相関性があることが実証されましたのでお知らせします。

 これは、サンアントニオにあるテキサス大学健康科学センターのM. Thompson博士らが、米国医学会誌(The Journal of the American Medical Association, Dec. 21, 2005; vol. 294: no. 23, pp. 2996-3002)に報告したものです。

 研究では、EDや心臓疾患の男性患者さん9,457人について、7年間に渡って調査しました。
 なお、この調査の対象者は、55歳以上の、全米の221の医学センターでの前立腺がん予防研究に参加した男性についてだそうです。

 研究開始時では、約半数の人はEDの症状は見られず、また85%の人は心臓疾患もありませんでした。

 ところが、研究開始から5年以内に心疾患になる頻度は、EDでない人では25%だったのに対し、EDの人では45%に高まっている事が分かりました。
 即ち、中高年男性がEDとなったら、それは単に性機能障害だけでなく、もっと危険な心疾患の危険率が2倍に高まっている事を示している訳です。

 EDは、神経系の障害、飲んでいる薬剤の影響、その他の心理的な因子も関係するとされていますが、主な原因はペニスへの血液を送る血管にダメージが起こる事によります。
 即ち、EDは心臓疾患と同様の血管障害のひとつで、心疾患やそれに関係した疾病に強く関係していることは容易に理解できます。

 また、ED及び心疾患は共通して、肥満、喫煙、糖尿病、高血圧、高コレステロールに関係する事が知られています。

 心臓病はなかなか自覚症状があらわれず、また心臓病検査を受ける機会があまりありませんが、EDは自覚できます。
 従って、EDの兆候が現れましたら、直ぐに心臓病検査を受けられますよう、お薦めいたします。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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