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重金属とキレーション――PART2 キレーション:DMSA概要

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DMSA(画像注12)

 meso-2,3-dimercaptosuccinic acidことDMSAは水銀や鉛、ヒ素のデトックスに使用されるキレート剤です(ちなみに”DM”のアルファベットが頭につくキレート剤はすべて水銀のデトックスに適しています)。DMSAは米国食品医薬品局(FDA)により鉛中毒の治療法として認可されています。

 DMSAの最大の長所は胃腸での吸収率が高いため経口剤としてキレーションが行なえることです(注11)。

  医師がその場にいなくても重金属を除去できる「飲むキレーション療法」は子供や点滴治療を行ないにくい患者や通院できない患者に効果的です。しかし医師が身近にいないため万一DMSAの副作用が出た時に迅速な対応ができないリスクを伴います。しっかりと医師に相談した上で治療を受けてください。

 DMSAのもう一つの長所はEDTAに比べて必須ミネラル・元素(カルシウム、マグネシウム、鉄分、銅、亜鉛)を体から除去しないことです。

 DMSAの短所はEDTA同様血液脳関門を通過することです(一部では通過しないという報告がされてはいるが、一般的には通過するとの声が高い)(注13)。

経口剤として投与されたDMSAは胃腸で体内に吸収され、肝臓に運ばれます。肝臓は重金属(特に水銀)がたまりやすい臓器であるためDMSAは肝臓内で重金属に吸着します。重金属とくっついたDMSAがそのまま体外へ排出されればよいのですが、約2割のDMSAは体の血流にのって脳へと一度運ばれます。そのため肝臓にたまっていた重金属を排出する前に脳へ渡してしまう可能性があります。この危険性が示唆されているのでDMSAの処方はしっかり医師の処方に従ってください。

(注11)ACAMのキレーションテキストブック
(注12)画像引用先www.epochem.com
(注13)Levin, Warren M.. DMSA and DMPS administered orally or IV to detoxify mercury – Letters to the Editor. Townsend Letter for Doctors and Patients. Oct. 2003.

(A.T.Still University of Hearth Sciences Medical Student・Makoto Uchiyama)

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