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重金属とキレーション――PART2 キレーション:EDTAの概要

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 EDTA(エチレンジアミン四酢酸)は、米国食品医薬品局(FDA)の許可のもと鉛やそのほかの重金属中毒のデットクスに使用されています。The American College for Advancement in Medicine(米国先端医療学会)の発表ではEDTAは鉛とカドミウムを除去するのに最も適しているキレート剤であると公開しています(注5)。

(画像注3)(画像注4)

 EDTAに関して注意をしていただきたいことは「カルシウムEDTA」と「ダイソディウムEDTA」の2種類があるということです。その違いは使用の用途にあります。「カルシウムEDTA」は上記で述べたような重金属のデトックスを目的に使用されるのに対して、「ダイソディウムEDTA」は冠動脈疾患(私たちがよく耳にする心筋梗塞を引き起こす病気)の治療に応用されているということです。

 キレーションを行なう医師たちからは「ダイソディウムEDTA」が心臓・循環器疾患の治療に対して有効であると支持されているのですが、その効用についてはアメリカ政府・FDAの認証がまだおりていません。

 2002年には米国国立衛星研究所(NIH)のリーダーシップのもと5年間の期間に2300人の患者を対象に二重盲検治験を行なっています(注6)。 この大型治験を始めるきっかけとなったのは多くの臨床医によってキレーションが心臓疾患への効果があると報告されていることにあります(注7、8)。しかしその一方でEDTAの効果を否定する報告もされています(注9)。

 賛否両論の意見が飛び交う中で多くの医師が首を長くして2007年に発表されるNIHの研究結果を待っています。

 EDTAを使用する上で最も気をつけなければいけないのが2つのキレート剤を使い間違えてはいけないということです。「ダイソディウムEDTA」は「カルシウムEDTA」に比べて非常に副作用が強く、「カルシウムEDTA」のように短時間で使用すると大変なことになりかねません。

 実際EDTAの使い間違いで患者が亡くなってしまうという悲しい事故が2003~2005年の間に3件起きてしまいました(注10)。EDTAキレーションを行なう際は最善の注意と医師のキレーションに対する認識が不可欠です。

(注3)http://www.ntskeptics.org/1994/1994january/edta.gif
(注4)http://www.chm.bris.ac.uk/motm/edta/EDTA.gif
(注5)Toxicol (1995)97:23-38.
(注6)”NIH Launches large Clinical Trial on EDTA Chelation Therapy for Coronary Artery Disease”
(注7)Chappell, L.Terry. Applications of EDTA Chelation Therapy Alternative Medicine Review, 1998; 3: 426-432.
(注8)Lewin, Matthew R. Chelation Therapy for Cardiovascular Disease
Texas heart Institute Journal, 1997, 24: 81-89.
(注9)Seely, D. et. al. EDTA chelation therapy for cardiovascular disease: a systematic review. BioMed Central Cardiovascular Disorders, November 2005; 5:32
(注10)JAMA, May 10, 2006; 295: 2131 – 2133.

(A.T.Still University of Hearth Sciences Medical Student・Makoto Uchiyama)

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