アンチエイジングニュース

 最近、音楽療法が盛んになってきました。レコードショップには癒しの音楽シリーズが幅を利かせていますし、病院でも癒し音楽を治療の一環として取り入れるところが増えています。

 さて、今回、実際に好きな音楽を歌ったり聴いたりすると、高齢者の性ホルモンの分泌量が安定するとの研究結果が報告されていましたので、お知らせします。

 これは福井一・奈良教育大教授(音楽生理学)らが行なった研究で、奈良市老人福祉センターに入所している高齢の方で、センターのコーラスグループに参加している人の協力を得て行なわれたものです。

 このコーラスグループの人たちについて、前もって好きな曲を調べておき、「みかんの花咲く丘」や「憧れのハワイ航路」など昔の流行歌を合唱したり生演奏を鑑賞してもらったりしたそうです。そして、童謡に合わせてお手玉を使って体を動かしたりする活動を、月1回、2時間行なってもらいました。

 同時に、唾液中の男性ホルモンと女性ホルモンの量の変化を調べました。

 その結果、64~83歳の女性36人を調べたところ、ホルモン量がもともと多い人は減少し、ホルモン量の少ない人は逆に増加しており、一定量に収束する傾向があることが分かりました。

 同時に行なった心理テストでは抑うつや不安が緩和していることが示されたそうです。

 以上の結果から、好きな音楽を聴いたり歌ったりすると、性ホルモンの分泌量が正常化し、健康上の効果が見られるとしています。

 性ホルモンの分泌が減少すると、認知機能が低下したりアルツハイマー病の発病率が高まったりすると言われています。従って、音楽療法をうまく使えば、このような認知障害の予防が出来るのではないかと期待されるわけです。

 このような療法はご家庭でも簡単に取り入れることが出来ますので、普及が望まれます。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

  • facebook Share
  • Tweet
  • LINE

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします

カテゴリ一覧