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ダイエットのことは医者に聞くな――ドクター皆川のダイエット道(13)

 

 こんにちは、皆川です。

 皆さんは、病院や診療所を受診した時に医者から「もっとやせなさい」や「もっとやせれば、あなたの病気は治る」、「体が重いから足腰に負担がかかるんです」などと言われたことはないでしょうか。

 まあ、自分よりやせている医者から言われれば説得力があるでしょうが、自分より太った医者から言われたら、「人に言う前に自分がやせたらどうなの」と言いたくもなるでしょう。

どうやったらやせられるんですか

 そういう医者が、具体的にどうやったらやせられるか教えてくれることはまずないでしょう。

 当然です。自分が太ってるのだから、患者さんにやせる方法など教えられるわけがありません。

 「じゃあ、どうやったらやせられるんですか」と聞いても、素人でも知っているようなありきたりのことしか言ってくれません。

 私が超肥満だったころ、ある患者さん(そのころの私よりかなりスマートな男性)から「先生、会社の健康診断の結果、やせるようにと言われたんですけど、やせる方法を指導して下さい」とかなり真剣な顔で言われたことがあります。

 「エッ。そんな指導ができるくらいなら、こんなに太ってるわけがないでしょ」と言いたかったのですが、一応ありきたりのことを言って、その場を取り繕わざるを得ませんでした。

 「またあの患者さんが来たらどうしようかなぁ」などと思ったりしていましたが、さすがに2と現れませんでした。

医学部でダイエットを教わらない

 でも、これはある意味、仕方のないことだと思って下さい。

 医学部の講義でダイエットや食事のことを教わることはないのです。

 医者になってからも、病気の治療の勉強はしても、食事のことを真剣に勉強するお医者さんは糖尿病やダイエットを専門とするお医者さんを除くとほとんどいないのではないかと思います。

 ですから、やせることでよくなる可能性のある病気、例えば、糖尿病以外では腰痛や膝痛がありますが、病院でやせるための具体的な指導を受けることはまず考えられません。

 従って、どうしても自分で手探りで行なっていくことになってしまうでしょう。

 「ダイエットに関しては医者にあまり過大な期待をしない方が賢明だ」

 医者の私が申し上げておきます。

 ただ、私の場合、自分の肥満がかなり深刻な状況でしたので、この5~6年というもの、かなり真剣にダイエットや肥満の治療について勉強しました。

医学の壁

 その時思ったことは、ダイエットの勉強に際しては、栄養学や生化学の基礎的な知識や理解力がないと、これを理解することはかなり難しいのではなかろうか。一般の方にとっては用語ひとつとってみてもなかなか理解しにくいものが多いのではないだろうか、ということです。

 例えば、低インシュリンダイエットの話ひとつとってみても、インシュリンというものがどういうもので、どんな作用を有していて、すい臓から分泌されるといってもすい臓がどこにあって、どんな形や大きさ、また、他の臓器との関係がどうなっているか、などといったことが把握できていないと、言葉だけで何となく分かったような気になっていても、本当のところはよく分からないのではないかと思ったりするわけです。

 体の中のエネルギーの問題にしてもしかりです。ミトコンドリアや電子伝達系、クエン酸回路(TCA サイクル)といった言葉が説明の中で頻繁に出てきますが、これらの意味や役割がきちんと理解できてないと、本当には理解できないはずです。

 この辺になると、どうしても医師と一般の方との間にはその理解度においてかなり隔たりが生じてしまうかなと思っています。

皆川俊一=東京の西の方にある診療所の院長。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本整形外科学会認定リウマチ医


現在のドクター皆川(写真上)
ダイエット前のドクター皆川(写真下)

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