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男性ホルモンと性衝動――ハセ博士のヘルシー情報最前線(115)

 男性ホルモンであるテストステロンの分泌量が多い男性はセックス衝動に駆られやすく、意思決定の際にも非合理的な決定をしがちだということです。

 一般に男性は理性的で、自分の意思を決める際にも合理的な決定をすると思われていますが、どうもそれはウソで、特に性ホルモンの多い人は非合理な決定をしがちだという話題です。

 この報告は、Proceedings of the Royal Society BにベルギーのLeuven大の研究者が報告したものです(2006, April)。

 研究では176人の性的に正常な男子学生(18~28歳)に参加してもらい、女性の性的な写真を見る群、ブラジャーや女性のTシャツを見る群、性的刺激のない風景画を見る群の3つに分けました。

 次にそれぞれの学生に10ドルが与えられ、ほかの人にそのうち何がしかのお金を与えて仕事を手伝ってもらう、といったゲームをしました。そのゲームでは、もしほかの人がその申し出を受けた場合には残りのお金を自分がもらえることにし、逆にその申し出が断わられた場合には全くお金をもらえないといった内容だったそうです。つまり、他人に渡すお金の金額と自分への見返りを天秤にかける、一種の意思決定に関するゲームでした。

 このゲームの結果を調べたところ、性的衝動が起こる場合、自分がもらえるお金は少なくなっており、成績が悪いこと分かりました。つまり、理性が働きづらくなって、合理的な判断が出来なくなっていること分かったのです。特にこの傾向は、男性ホルモンのテストステロン値が高い男性に強かったそうです。

 同様の実験を女子学生に対しても行なったそうですが、この場合はそのようなことはなく、女性の場合はたとえ性的な衝動が生じても合理的な判断が乱れることはなく、意思決定を正しくすることができたとのことです。

 男性ホルモンが多い人、あるいは自分で思い当たる方は、お気をつけください!

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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