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テレビのメロドラマやトークショーを見過ぎると――ハセ博士のヘルシー情報最前線(114)

 以前からテレビゲームのし過ぎやテレビの見過ぎは子供の学力低下と密接な関係があると言われています。確かに気分転換や世の中を知るにはテレビを見るのは有効とは思えるのですが、見過ぎはいろいろと問題が生じそうです。

 さて今回、テレビのメロドラマやトークショーが高齢者の脳を鈍らせる可能性が高いという報告がありましたので、お知らせします。

 これは米ニューヨーク市立大のJoshua Fogel博士らが医学誌Southern Medical Journal (2006, May issue)に報告したもので、昼間にメロドラマやトークショーをよく見る高齢女性は認知障害になりやすいのだそうです。

 Fogel博士らは、メリーランド州ボルティモア在住の70~79歳の健康な女性を対象として、ニュースやメロドラマ、コメディ、クイズなど14種類のテレビ番組の中から好みのものを見てもらい、同時に記憶力や意思決定力などの認知能を調べました。

 その結果、トークショーをよく見る女性には長期的な記憶障害が7.3倍多くみられたそうです。また、メロドラマをよく見る女性には注意力障害が13.5倍多くみられました。

 ドラマやトークショーを見ることが認知障害の原因になるのかどうかは、この研究だけでは分からないのですが、高齢者が頭を使わないようなテレビ番組に没頭すると、認知力の低下につながる可能性が高いようです。

 逆に、「テレビを見ると頭の刺激になり、脳が活性化されるのではないか」との疑問については、残念ながら今回の調査では特に認知能力が改善されることはなく、そのようなテレビの有用性は認められなかったそうです。

 テレビにはストレスが緩和されるなどの利点があるのですが、高齢女性がトークショーやメロドラマを好んで見ている場合は認知障害のサインである可能性があり、そのような方には認知障害(痴呆症)の検査をする必要があると述べています。

 痴呆の予防には外に出て太陽光にあたるとよいと言われていますので、なるべくたくさん外出して頭を使う作業をするのが有用のようです。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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