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性生活満足度――ハセ博士のヘルシー情報最前線(111)

 世界の性生活満足度調査の結果が発表されました。それによると日本が最低の値で、ショッキングな結果でした。

 一方で、一般に考えられている以上に中高年の人々もセックスを楽しんでおり、80代まで楽しみたいとしていることが明らかになっています。

 これはシカゴ大のEdward Laumann教授らが、Archives of Sexual Behaviour誌(2006, April)に報告したものです。

 調査では、中国や日本、インドネシア、タイ、南アフリカ、トルコ、エジプト、モロッコ、イスラエル、米国、西ヨーロッパ諸国の計29ヵ国の40~80代の2万7000人を対象に、泌尿器科や精神科の医師、疫学者、性科学研究者などが質問形式の調査を行ない、各国の男女間でのセックスの満足度について調べ、比較しました。

 その報告によりますと、最もセックスに対して満足度が高かったのはオーストラリアとスペインで、逆に満足度が最低だったのは中東やアジアの男性優位国でした。

 満足度は特にオーストラリアで高く、男性の80パーセント、女性の63パーセントがセックスを楽しんでおり、満足しているという結果でした。次いでスペインが高く、男性の73パーセント、女性の68パーセントが満足ということです。

 一方、中東やブラジル、イタリア、アジアの一部の男性優位国では、セックス満足度は40~50パーセント程度でした。

 最もみじめだったのは日本で、男性の18パーセント、女性はわずか10パーセントしかセックスに満足しておらず、ショッキングな結果でした。

 研究者によると、性の満足度と男女平等思想には強い相関関係があり、平等思想の発達した国では男女ともにセックス満足度が高いのに対し、男尊女卑の思想が残っている国では女性ばかりでなく男性も満足度が低いということです。

 また、性モラルを尊重する国の女性は、西洋の女性のようにセックスに対する自立心が高くなく、そのため満足度も低下しているのではないか推定しています。

 ところで、日本人の満足度が低い理由について、日本ではマスコミを通してセックスに対する知識や過剰の期待感が氾濫しており、現実とのギャップのために満足できなくなっていると考えられるそうです。

 今回の調査結果では、中高年の人も活発な性生活を営んでおり、男女ともにほとんどの人は40歳を超えてもセックスは盛んで、80代までその傾向が続いていることが分かりました。これは世界的な傾向で、すべての国において中高年は元気で、70~80パーセントの男女が過去12ヵ月にセックスしたそうです。

 最近「セックスレス・エージ」などと週刊誌が書き立てていますが、どうも現実とは異なるようです。中高年、そして団塊の世代の方々、週刊誌などに惑わされず、元気で頑張りましょう!

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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