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タバコを吸う女性の肌――ハセ博士のヘルシー情報最前線(98)

 タバコがさまざまな健康被害をもたらすことは周知の事実です。海外のタバコの外箱には害があると明示されています。

 しかし、このようにタバコの害が叫ばれていながら、若い人の間でタバコを始める人が多くなってきています。特に女性の間の喫煙率が年々高まっているそうです。

 そこで今回は、タバコを吸う女性は肌の老化が進んでいるという話題です。ポーラ化粧品が30万人の女性について、肌と喫煙の関係を調べました。

 調査は2004年6月から2005年5月にかけて、全国の訪問販売先や店頭などで行なわれたもので、20~70代の約30万人の女性について調査したところ、喫煙者は全体の約23パーセントで、20代が最も多かったということです。

 また、皮膚表面の角質層を採取し、細胞中のメラニンを300倍に拡大して顕微鏡検査して、その老化度を調べました。

 その結果、シミやクスミの原因となる細胞中のメラニン量は加齢とともに増えていましたが、タバコを吸う女性の場合は特に色むらが目立ち、メラニンの量が多く、細胞によるバラつきが大きいことが分かりました。

 年齢別の平均メラニン量は、吸い始めの20代ではあまり差は見られませんでしたが、年齢が高まるにつれて喫煙者の方が1~2割程度多くなっており、ほぼ5歳上の非喫煙者のメラニン量に相当していたそうです。つまり、吸わない人より「肌年齢」が5歳老けているというわけです。

 さらに紫外線によく当たる生活をしている人は、タバコを吸う人と吸わない人の肌年齢の差は10歳以上でした。

 これらの結果から、喫煙によりメラニンの生成を抑えるビタミンCが破壊され、そのために肌の老化が早まっていると考えられるそうです。

 女性がタバコを吸う理由のひとつとして、やせる効果への期待があると思われますが、肌の健康から見ると決してお勧めできません。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。現在は製薬企業で研究に従事している

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