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健康に効く話(34):貧血(2)貧血にいい食材

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貧血(鉄欠乏性貧血)予防にいいと昔からいわれているのが「ほうれん草」です。しかし、貧血の取材で専門医から、「ほうれん草だけ摂取しても体内にほとんど吸収されません」という話を聞きました。

意外だと思いませんか? 聞けば、鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2つがあるそうです。「ヘム鉄」はレバーをはじめとする肉類や魚類などの動物性食品です。

非ヘム鉄とは

一方、「非ヘム鉄」は野菜や豆類、穀類、海草などの植物性食品に多く含まれています。2つを比較した場合、体内への吸収率が圧倒的に高いのがヘム鉄です。例えば、牛肉は吸収率が20パーセントであるのに対し、非ヘム鉄のほうれん草ではわずか1パーセントだというから驚きます。つまり、単純に鉄をたくさん摂取したいなら、動物性食品を食べたほうがいいというわけです。しかし、これでは栄養が偏ってしまいます。

そこで、「非ヘム鉄」の出番です。非ヘム鉄は動物性脂肪やビタミンCを含む食品を一緒に摂ると吸収率がよくなることが分かっているからです。

貧血予備軍増加中?!

 なお、造血機能を高めるものとしてビタミンB群や鉄の吸収を助けるカルシウムなどがあります。逆にインスタント食品や加工品に多く含まれるリンは鉄の吸収率を悪化させます。つまり、鉄に限らず、いろんな食材や栄養素をバランスよく食べることが貧血だけでなく、あらゆる病気の予防につながるというわけですね。

食生活が貧しかった時代には、重症の貧血患者も多く、食道の粘膜が萎縮して飲み込みにくくなる、つめが凹状になってスプーンのようにそりかえる、といったケースがよくありました。近年はこうした患者さんこそ少ないものの、だるさやめまいを訴える軽度の貧血、あるいは貧血の一歩手前という貧血予備軍が増えていると言われます。つまり、ダイエットや偏食による栄養バランスの悪さが影響しているのです。

飽食の時代ならではの栄養障害。「食べているつもり」でも、「何かが不足している」可能性は大きいと言えるでしょう。今一度、食事の大切さを考えたいものです。

参考文献『冷え症・貧血・低血圧』(南雲久美子・主婦の友社)

狩生聖子
狩生聖子=医療ジャーナリスト。著書に『ぐっすり眠る! 37の方法』(宝島社新書)などがある

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