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笑う門には福来たる――ハセ博士のヘルシー情報最前線(82)

 笑いは感情を和らげ、人間関係をよくするものです。難しい顔をしている人よりも笑っている人を見る方が安心できますものね。この笑いは単に他人によい印象を与えるだけでなく、自分自身の健康の維持にも非常に役立つという話題です。

 これは、メリーランド大学医学センターの研究者らが、医学誌Heart(Heart, news release, Jan. 16, 2006)に報告したものです。

 研究では、20人の健康な若者に、楽しい番組あるいは悲しい番組を15分~30分間見てもらい、その後の末梢血管の血流の変化を調べました。ちなみに実験の正確を期すため、実験中は運動や飲酒、ビタミン剤、ハーブなどを取ることは一切禁止したそうです。

 その結果、悲しい映画を見た後には、20人中14人の末梢で血流が減少していました。一方、コメディ映画を見た後は、20人中19人の血流が増加していることが分かりました。
 
 悲しい映画を見た時は、怒りを感じた時や難しい数学の問題を解いている時と同じ程度の血流値であったのに対し、コメディ映画を見た時には、エアロビックをした後やコレステロール値を下げるための薬剤(スタチン系)を飲んだ場合と同じ程度にまで変化していました。

 楽しい映画と悲しい映画を見た時の血流の差は実に50パーセント以上になっていたということです。

 笑いが体によいことが筑波大学の村上和男教授らの研究をはじめ、さまざまな研究で明らかになってきています。笑いは人間だけに与えられた才能です。この貴重な才能をうまく活かして、健康で楽しい生活を送りましょう。

ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している

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