アンチエイジングニュース

顔のシミを抑える――ハセ博士のヘルシー情報最前線(80)

 年齢を重ねるにつれて顔などにシミが増えてきます。また、若い人でも日焼けの後にシミが残り、なかなか取れないことがあります。
 このようにシミは肌の大敵なのですが、アロエなどに多く含まれている成分がシミができるのを抑えることが証明されました。

 この研究をしたのは花王の生物科学研究所の研究チームで、第14回日韓合同皮膚科学会(2005年11月4~5日、熊本)と日本薬学会第126年会(2006年3月28~30日、仙台)で発表します。

 花王の研究グループは、以前から「日焼けと違ってなぜシミは消えにくいのか」「なぜ明瞭な輪郭を持つほど色の差があるのか」といった疑問に対して、皮膚内部にあるメラニン(黒褐色の色素)形成遺伝子に関わる情報伝達物質について解析をしていました。

 そしてついにシミが消えにくい理由が、「シミ部分の皮膚では、紫外線を浴びなくなった後も、情報伝達物質のエンドセリン(メラノサイトにメラニン生成を指令する情報伝達物質)とSCF(SCF、Stem Cell Factor、幹細胞増殖因子と呼ばれるメラノサイトの分化・増殖作用を持つ情報伝達物質)が多量に生成され続け、さらにメラノサイトそのものも大量に増えるため」であることを見つけました。

 次に、SCFの情報伝達をブロックしてメラノサイトの増殖を抑制する作用を持つ成分を探索したところ、アロエなどの植物に含まれているクロモン類が有効であることを見出しました。

 500種以上のクロモン類縁体を検討した結果、AMクロモン誘導体がメラノサイト増殖に対して強い抑制能を有し、メラニンの過剰生成を抑えることが分かりました。

 代表的なシミである老人性色素斑を持つ方々を対象として臨床試験をしたところ、AMクロモンにより、シミが薄くなる、小さくなる、輪郭がぼけるといった変化が認められ、高いシミ生成抑制効果も確認できたそうです。

 アロエは紀元前から現代に至るまで、薬や食品、美容などで重用されてきた貴重な植物です。そのアロエが実際に美容に役立つことがついに証明されたのです。

ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している

  • facebook Share
  • Tweet
  • LINE

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします

カテゴリ一覧