アンチエイジングニュース

 雑誌の世界では「春先に出る号でダイエットを特集する」のが定番です。肌を露出する夏にスリムなボディを見せるには、4~6月ごろからダイエットを開始する必要があり、このニーズに応えるためです。そんなわけで、私も今、ダイエット本の仕事に急いで取り組んでいるところです。

雑誌のダイエット記事の現実

 こうした事情から、ダイエットについて医者に聞く機会が増えますが、あるドクターは、「医者から見て健康的と言っていいダイエットはほとんどない」と語っていました。そこで、今回からしばらく「正しいダイエット」について考えていきたいと思います。

 前出の医師によれば、多くの場合、間違ったダイエットによってリバウンドを起こし、かえって太っているケースが多いそうです。最もよく見られる間違いは、栄養バランスを考えず、ただ単に食べる量だけを減らしているダイエットです。朝抜きのプチダイエットをしている人もけっこういます。

 しかし、食事の回数が少ないと1食あたりのエネルギー量が高くなりがちです。これを繰り返していると、インスリンの分泌に異常が起こってしまいます。インスリンとは食後、血糖値の上昇とともに分泌されるホルモンで、ブドウ糖の利用を促す作用をする物質です。

やせにくい体質づくり

 インスリンの分泌により、血液中のブドウ糖は細胞に取り込まれ、エネルギー源として利用されます。そしてブドウ糖が細胞によって消費された結果、血糖値が下がるのです。ところが、エネルギーの多い食事、つまりどか食いをすると、血糖値を下げようとインスリンの分泌量がどっと増えます。血糖値が下がった後もこのインスリンが出続けていると、体にとって危険なので、体は「インスリン抵抗性」を働かせて、これを防御します。つまり、インスリンを発揮できない病的な状態になります。

 しかし、この「インスリン抵抗性」が上がると、満腹中枢に作用し、飢餓感を増大させます。このため、食べても食べても満腹感が来ないという状態に陥り、かえって肥満を助長させてしまうのです。やせているつもりがやせにくい体質をつくっているのだとすればショックではありませんか……。

参考資料:『腸内リセットダイエット』(マキノ出版)、『老化と寿命のしくみ』(日本実業出版社)

狩生聖子
狩生聖子=医療ジャーナリスト。著書に『ぐっすり眠る! 37の方法』(宝島社新書)などがある

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