アンチエイジングニュース

 足がしびれる、しばらく歩くと足が痛んで歩けない……。足の血管に動脈硬化が起こる閉塞性動脈硬化症(ASO)。まだまだ知られていない病気ですが、患者数は年々増加しています。

突然死を招かないために

 ASOと診断された場合、全身にも動脈硬化が及んでいる可能性があります。また、高血糖や高血圧などの生活習慣病を併せ持っている可能性も高いのです。

 生活習慣病は「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」と言われるように、相当進行しないとほとんど症状が起こりません。このため、気づかないうちに病気が着々と進行し、合併症である心筋梗塞などの虚血性疾患や脳血管障害を発症して、「突然死」という事態になりかねません。

 だからこそ、ASOの早期発見が重要なのです。ASOの代表的な症状には、フォンテイン分類により、大きく次の4段階に分けることができます。

足Ⅰ度=足が冷たい、しびれる、足の皮膚が青白い

Ⅱ度=少し歩くと足が痛くなり、歩けなくなるが、しばらく休むとまた歩けるようになる

Ⅲ度=じっとしていても足が痛む

Ⅳ度=潰瘍・壊死

 次に挙げる症状がある場合もASOが疑われます。

「階段を上るときに足が重くなる、あるいは足が出なくなる」
「手足の冷えが辛く、夏場の冷房が苦手になった」
「朝晩に手足の冷えを強く感じる」
「水道水が冷たくて触れない」
「しつこい水虫がある」
「ちょっとした傷や打ち身が治りにくい」
「厚手の靴下が手放せない」
「お風呂から出ると血流の悪い部分の白さが目立つ」

病気の早期抑制が可能

 思い当たる方は、すみやかにかかりつけ医に相談すべきです。足の痛みというと、急場の湿布など市販薬で対処するケースが多いと思われますが、こうした処置はあくまでも対症療法に過ぎません。ASOを含め、重篤な病気の見逃しを防ぐためにも一度は医療機関を受診し、きちんと診断を受けることが大事です。

 ASOと診断されてショックを受ける方も多いでしょうが、東京医科大外科学第二講座主任教授の重松宏先生は、
「ASOはその背景となっている全身的な動脈硬化、メタボリックシンドローム、虚血性疾患や脳血管障害などすべての血管障害のウィンドウといえるもの。病気の認識が進めばより早い段階で制御でき、そのあとに次々控えている病気を食い止めていくことが可能になるでしょう」
 と話しています。

参考資料:「閉塞性動脈硬化症(ASO)は全身の動脈硬化性疾患」報道用資料

狩生聖子
狩生聖子=医療ジャーナリスト。著書に『ぐっすり眠る! 37の方法』(宝島社新書)などがある

  • facebook Share
  • Tweet
  • LINE

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします

カテゴリ一覧