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妊娠中にダイエットをすると――ハセ博士のヘルシー情報最前線(58)

 妊婦さんが肥満の場合、産道が狭くなり、そのため出産時に苦労することがあるのですが、だからと言ってダイエットしすぎると、生まれた子供は肥満になりやすくなるという話題です。

 これは、京都大医学部産婦人科の藤井信吾教授らが、米医学誌のセル・メタボリズム誌(2005, June, 8)に報告したものです。

 研究はマウスを用いたものなのですが、妊娠後半期のマウスの栄養を約30パーセント減らしたところ、生まれたマウスの体重は通常に比べて17パーセント少なくなっていました。

 その後の発育で、この子マウスは通常と同じまで体重は増加したのですが、糖尿病に近い状態になっていたそうです。

 ところが、その後の成長の時期に高脂肪食の餌を与えたところ肥満になりやすくなっており、最後には正常な子マウスよりも約15パーセントも体重が多くなっていました。

 また、食欲を抑え、エネルギーを消費する働きのあるホルモン(レプチン)を投与しても食べる量は減らず、エネルギーを体内にため込む傾向が強まっていたそうです。

 この結果が実際に人に当てはまるかどうかは今後の研究を待たなければなりませんが、気になる結果です。

 それでなくとも、妊娠中の過剰なダイエットは胎児の栄養の面からもよくありませんので、妊娠中のダイエットは避けた方が賢明のようです。

ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している

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