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ニンニクの効用――ハセ博士のヘルシー情報最前線(57)

このところニンニクが健康によいという科学的証明が相次いでいます。確かにあのにおいはいただけませんが、ニンニク入りのタレの焼肉やキムチを食べると元気が出るような気がします。そこで今日はニンニクの話題をお送りいたします。

(1)大腸がんの元になる大腸ポリープを抑制する

 これは、米国ワシントンD.C.で4月10日に開かれた第4回ニンニク国際会議「Significance of Garlic and its Constituents in Cancer and Cardiovascula Disease」で広島大の田中信治部長らが報告したものです。

 大腸ポリープは、がんに移行する場合があり、早期に大腸ポリープの段階で除去することが必要です。

 研究では、内視鏡検査で大腸にポリープが見つかった12人を対象にニンニクの効果を調べました。ニンニクを2年間熟成させて抽出したエキスを用いて、1日2.4ミリリットル服用する群(8人、A 群)と、0.16ミリリットル服用する群(4人、B群)に分け、1年間それらのニンニクエキスを飲んでもらいました。

 その結果、A 群では5人でポリープの数が減少しており、ポリープの直径も平均1ミリ以上低下していたそうです。一方、B群ではポリープ数が減った人はなく、ポリープの直径が3ミリ以上増えていました。

 この結果から、ニンニクエキスがポリープの発生を抑制し、癌化を抑えると考えられるということです。

(2)ニンニクエキスが、動脈硬化症の進展を抑える

 これは、米国UCLA-Harbor医学センターのM.J.Budoff准教授らが、(1)と同じ国際会議で報告したものです。

 研究では、動脈硬化症のひとつであるアテローム性動脈硬化症の患者さん23人にニンニクエキスを飲んでもらいました。その結果、硬化症の指標となるムスコアが、ニンニク摂取群での増加率は7.5パーセントにとどまっており、プラセボ群の22.2パーセント増に比べて大幅に症状が抑制されていることが分かりました。

 この結果から、ニンニクエキスは動脈硬化の進展を抑え、高血圧などの生活習慣病の予防に有効であると考えられます。

 ニンニクは、古来より滋養強壮に効果があるとして、世界中で使われてきたものです。問題のにおいですが、現在においを抑えたサプリメントが入手できるようになっていますので、お試しになってはいかがでしょうか。

 なお、ニンニク成分は抗凝固作用を持っていますので、大量に摂取する場合や医薬品を服用中の場合には、念のためご注意ください。

ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している

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