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関節炎治療薬と相互作用するサプリメントに注意?――ハセ博士のヘルシー情報最前線(56)

 関節炎で悩む人の多くがサプリメントを取っており、関節炎患者さんの約半数が何らかのハーブ系サプリメントを過去6ヵ月間に使ったことがあるそうです。

 しかし、これらの方のほとんどは処方薬や一般薬も同時に服用されていますが、そのうちの4分の3の人は、自分の飲んでいるものが他の薬の作用に影響を及ぼすことを知らなかったということです。

 これは英国の病院に通院している238人の関節炎患者について調べたもので、オックスフォードニューフイルド整形外科センターのWendy Holden博士が、リウマチ疾患年報(Annals of The Rheumatic Diseases, 2005; vol 64: pp 790)に報告しています。

 研究では処方薬と何らかのサプリメントを併用しているかどうか、また併用した場合の効果について調べました。また、自分の服用しているサプリメントと薬との相関作用についての知識についても調べたそうです。

 その結果、過去6ヵ月にサプリメントを取ったことのある患者さんは44パーセントにの
ぼり、そのうちの3分の1は魚オイルを、また5分の1がグルコサミンかコンドロイチンを取っていました。

 グルコサミンやコンドロイチンは炎症による関節炎を抑えることが分かっていますが、通常これらは関節炎治療薬との相関作用がなく、安全とされています。

 しかし、今回の調査によるとそのうちの10人の患者さんは、通常よく使われる関節炎治療薬と相関作用が生じていたということです。

 また、リウマチ性関節炎の第1選択薬としてよく用いられるメソトレキセートを取っていた120人の患者さんのうち5人がエキナセアを取った場合に肝障害の危険度が上昇していました。

 さらに、非ステロイド性抗炎症薬を飲んでいる患者さんの10パーセントは、出血の症状
が出やすくなるリスクが高まっており、特にギンコバエキスやニンニク、devil’s claw などのサプリメントを取った場合にそのリスクが高くなっていたということです。

 その一方で、通常の抗炎症薬治療があまり効かなかった患者さんに対して、omega-3-rich salmonのような抗炎症作用を有するサプリメントが非常に有効なことが認められたそうです。

 従って、サプリメントと処方薬を同時に服用すると、処方薬の効果を打ち消すなどの悪い点があるだけでなく、うまく合わせると非常に効果が高まることもあり得るということです。

 ただし、この場合もやはり副作用の危険を伴いますので、医師や薬剤師の管理下に服用することが重要だと思われます。

 皆様も充分にクスリとの飲み合わせにご注意ください。

ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している

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