アンチエイジングニュース

健康に効く話(16):睡眠薬を上手に使う

 さまざまな工夫をしても不眠がなかなかよくならず、体調がすぐれなかったり、日中眠気で仕事に支障が出ていたり、などの場合は、睡眠薬を利用するのも1つの方法です。睡眠薬には市販のものと病院で医師が処方するものがあります。

 前者は風邪薬やアレルギーなどの薬に用いられる抗ヒスタミン作用で眠気を起こすタイプです。作用はマイルドなので、軽い場合はまずこちらを試すという手があります。

睡眠薬の副作用

 病院で処方されている睡眠薬には、興奮した睡眠中枢に働き、不安や緊張を和らげることで不眠を改善します。

 睡眠薬というと、「副作用が怖い」と思う方も多いかもしれませんが、適切な使い方をすれば安全なもの。眠れないからと、お酒を飲む人もいますが、「現在の睡眠薬は依存性が少なく、お酒に頼るよりはむしろいい」という専門家の声もあります。

 睡眠薬の中でも、昔使われていた「バルビツール系」のものは薬に対する耐性や依存性ができやすく、薬をやめると激しい離脱症状が起こることで知られていました。また、眠くなる量と致死量が比較的近いので、自殺目的で使われるなどの問題もあったのです。

 しかし、現在主流になっているベンゾジアゼピン系の睡眠薬はこうした副作用が少なく、誤って大量に飲んでもそれだけで命を失う危険性は低いことが分かっています。

睡眠薬は
まず診断を受ける

 さて、睡眠薬はさまざまな科で処方してもらうことができますが、うまく使うためには、自分の不眠の状態を主治医によく伝え、不眠のタイプや原因をきちんと診断してもらうことが重要です。

 例えば、眠りたくてもなかなか寝つけない「入眠障害タイプ」なのか、眠っても途中で何度も目が覚めたり(中途覚醒タイプ)、朝早く目覚めてしまったりする「早朝覚醒タイプ」なのかで使う薬が違ってきます。また、不眠の背景にはうつ病や睡眠時無呼吸症候群などほかの病気が潜んでいる場合もあり、こうした病気には睡眠薬は効かず、別の治療が必要です。

 つまり、こうした診断がきちんとつけられる専門医を受診するのが理想といえるでしょう(きちんと問診をせずに、睡眠薬を処方する医師はちょっと問題です)。

 なお、専門医がいるのは、精神神経科や心療内科などです。気軽に受診できるクリニックなどを利用されるのがいいでしょう。

狩生聖子=医療ジャーナリスト。著書に『ぐっすり眠る! 37の方法』(宝島社新書)などがある
参考文献:『ぐっすり眠る!37の方法』(宝島社)

  • facebook Share
  • Tweet
  • LINE

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします

カテゴリ一覧