アンチエイジングニュース

 日本社会は「清潔」を追求しすぎるようになったのではないでしょうか。私が子供のころにはなかったアレルギー疾患等が多発するようになった一因に、この「清潔さ」があるのではないかと見ています。

 私が子供のころは泥んこ遊びをしたりしていましたし、寄生虫を体内に持っている子供が少なからずいたものです。しかし、こんにちの都会はアスファルト敷きになってしまって地面が見えません。そのうえ子供たちは室内でテレビゲームをしたりコンピュータを操作したりすることが多い。免疫が落ちているのではないかと心配してしまいます。

 純粋培養の中で育ち、汚いものにもまれる機会のすくない環境は、人間にとって必ずしもいいこととは言えません。自然界では秩序の均衡が取れているのに、人間の周りだけ清潔にすると、全体的に見た場合に不均衡になるのではないかと考えざるを得ません。

 そこで、極端な表現になりますが、世の中を少し汚くしようという運動をしたほうがいいのではないか、とさえ考えてしまいます。

 現代日本の「清潔」好きは、病的と言ってもいいレベルにあることを、大勢の人に自覚してほしいと思わずにはおれません。

幸田正孝
幸田正孝=AAN理事、社会福祉法人恩賜財団済生会理事長

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