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健康に効く話(10):腸内細菌を減らす要因にも注意しよう!

 細菌性の風邪の時などに処方される抗生物質ですが、飲みすぎると下痢をすることがあります。

 これは抗生物質により腸内細菌のバランスが悪化したためであることが分かっています。抗生物質は病原菌をやっつけると同時に、善玉菌も殺してしまうのです。

 前回、この連載で「腸内細菌の増やし方」についてのお話をさせていただきましたが、この例のように、日常生活には「腸内細菌を減らす要因」もたくさんあり、これにも注意すべきといわれます。

 では、腸内細菌を減らす要因として、ほかにどのようなものがあるのでしょうか。

 専門家たちの話をまとめると、「ストレス」「防腐剤」「肉食中心の食事」などが挙げられます。

 米航空宇宙局(NASA)の研究で、宇宙飛行士にストレスを与えると腸内のビフィズス菌が減少し、下痢や便秘を引き起こすことが報告されているそうです。確かに、私も締め切りに追われていたり睡眠不足だったりすると、お腹に来ることがよくありますが、こんな時は腸の「危険信号」と考えなければいけないのですね。

 「防腐剤」はなかなかピンと来ませんが、いわゆる「保存料」のことで、加工品に多く含まれています。もっとも、保存料を完全に避けることは現代社会では難しいので、摂り過ぎに注意するということでしょう(最近はコンビニのお弁当などでも保存料を使用しないものが増えているので、参考にしたいですね)。 

 「肉食中心の食事」は悪玉菌が増えて、善玉のビフィズス菌を減らす原因となることはよく知られています。こうした食事はまた大腸がんを起こしやすい食事でもあることを頭に入れておきたいもの。

 冒頭の抗生物質についてはさまざまな問題があり、別の機会に詳しく触れたいと思いますが、「怖いから」といって、飲むのを勝手にやめてしまうことは危険です。基本的には主治医の指示に従い、病気が治ったらすみやかに服用をやめるということだと思います。

 なお、最近は腸内細菌のことを考慮し、抗生物質を出す際に、乳酸菌製剤を一緒に出す医師も増えているそうです。抗生物質対策として薬と一緒にヨーグルトなどを服用するといいという話もあります。

 大切な情報を頭に入れつつも、神経質になりすぎないように、楽しく、バランスよく健康管理をしたいものですね。

参考文献:『腸内細菌学の重大発見 老化は腸で止められた』(光岡知足、青春出版社刊)、『よくわかる最新医学 痔は可能な限り切らずに治す』(平田雅彦、主婦の友社刊)、『「腸内リセット」で便秘は必ず治る』(松生恒夫、マキノ出版)

狩生聖子=医療ジャーナリスト。著書に『ぐっすり眠る! 37の方法』(宝島社新書)などがある

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