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ハセ博士のヘルシー情報最前線(21):つわりなどの吐気に医薬品並みの効果があるのは

 体調が悪いと食べたものを吐いてしまったり、ひどい場合は匂いがするだけで吐き気がすることがあります。今回、このような“吐き症”の人や“妊婦のつわり”で悩む人にはショウガが有効であるという話題です。

 この報告は、オーストラリアAdelaide大学産婦人科のCaroline Smith博士らが米国産婦人科学会誌(Obstetrics & Gynecology)に報告したものです。

 研究では、吐き気や嘔吐に悩む妊娠初期の妊婦を対象にして、ショウガの効果を調べました。

 妊婦291人を対象にして、乾燥ショウガ粉が350ミリグラム入ったカプセルを摂る群とビタミンB6が25ミリグラム入ったカプセルを摂る群に分け、1日3回3週間摂ってもらいました。次いで週1回、つわりの症状である吐き気と嘔吐、空吐きの回数などを調査しました。また、ビタミンB6はつわりの人に、その効果が実証されているものなのですが、その効果をビタミンB6と比較したそうです。

 その結果、ショウガおよびビタミンB6、どちらのカプセルをのんだ妊婦も症状が改善しており、ショウガを摂った人の53パーセント、ビタミンB6では55パーセントの妊婦が、つわりの症状が明らかに軽減していました。

 これらの結果から、ショウガにはビタミンB6と同程度の効果があるとされています。

 なお、今回の試験で使った乾燥ショウガ粉の量は、1日分がおよそ1グラム、小さじ1杯分に相当する量ですので、家庭でお湯に溶かしてショウガ湯として飲むとよいそうです。

 ちなみに、ショウガに吐き気を止める作用があることは、昔から経験的に知られており、例えば漢方薬では吐き気を止める処方にショウガが配合されており、生姜(ショウキョウ)が配合された小半夏湯(ショウハンゲトウ)や小半夏加伏苓湯(ショウハンゲカブクリョウトウ)が有名です。

ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している

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