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ハセ博士のヘルシー情報最前線(19):女性の性機能を改善し、みずみずしさを保つ

 テストステロンの張り薬をすると、ある種の女性の性機能が改善することが分かりました。

 ご存知のように、テストステロンは男性ホルモンの1つです。しかし、健康な女性もテストステロンを体内で作り出し、性的な機能保持に重要な役割を持つとされています。

 また、閉経後には女性の体内のテストステロンレベルが減少するため、外からテストステロンを補充してやれば、女性の性機能が低下することなく、みずみずしさを保つ可能性があるとされていました。

 そこで、ジョージワシントン大学産科学教授James Simon博士は、その実証を試みたというものです。

 研究では、卵巣がんや子宮がんで卵巣や子宮を切除したために閉経状態におかれた患者に対して少量のテストステロンを投与したところ、明らかに性的機能が改善したということです。

 これは、Simon博士らが、第52回米国産婦人科学年会(the 52nd Annual Clinical Meeting of the American College of Obstetricians and Gynecologists)で報告したもので、少量のテストステロン投与が女性の性機能を改善するこを示した、世界初の大規模研究です。

 今回の研究対象は、卵巣摘出して閉経状態となった女性ですが、健康な女性も40~50歳代になると自然に月経がなくなり、閉経します。それと共に性機能や性欲なども減退しますが、このようなテストステロン投与で、女性としてのみずみずしさを保つことが出来れば、生活全般の改善につながります。

 また、男性の性不全にはバイアグラなどで治療可能となってきていますが、女性にはまだそのような性機能を改善薬は報告されていませんので、今後の研究の進展が注目されています。

 ところでこの研究では、テストステロンパッチ(張り薬)を週2回張りつけましたが、用いたテストステロンの量は通常男性に使用する量の10分の1のものだということです。しかし、もし男性と同じ量のテストステロンパッチを使ったならば、悪質なニキビが出来たりヒゲが生えたり頭がはげたりする可能性があるとのことです。

 今回は、10分の1の量にしたために、そのような現象は全く起こらなかったそうですが、広く世の中で使われるようになるには、詳細な研究を行い、安全性を確かめる必要がありそうです。

ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している

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