アンチエイジングニュース

 わずか1.3キログラムの脳が、私たちヒトの思考や感情を生み出し、生命活動を調整している。しかし、これほど大切なものであるにもかかわらず、脳の研究はまだ始まったばかりと言っていい。これから研究が進むにつれて、脳の仕組みなどが明らかになってゆくだろう。

 本書は、現時点での脳についての科学的研究を踏まえ、よりよい脳を育てる具体的な方法を示した。単に脳を解説しただけの難しい本ではない。極めて実用的な本である。

 どんな時に脳が活発に動くかを著者は科学的研究で明らかにしてゆく。例えば、コンピュータゲームよりも1桁の単純な計算のほうが脳の動きは活発だ、といった興味深い結果が示される。コンピュータゲーム業界にとってはびっくり仰天だろうが、子供のいる親やコンピュータゲームが大好きな人は知っておいた方がいい。

 そして筆者は、おでこの部分にある「前頭前野」と呼ばれる部分が脳にとって最も重要であることを指摘し、この「前頭前野」が活発に動くための方法を追究してゆく。

 本書を読めば、実行すべきことと実行すべきでないことがはっきり分かる。うれしいことに、「実行すべきこと」はどれも簡単にその日からできるようなものばかりである。このような方法を日常生活や仕事で実行すれば、よい脳を今日から育てることができるのだ。勇気づけられる人は多いだろう。

 脳研究の面白さと奥深さといった科学的側面も見せつつ、脳を活発化させる具体的・実践的な方法を明示するなど、筆者のサービス精神が伝わってくる。小学校高学年から社会人まで、勉強や仕事に毎日頑張っている人なら誰でも一読する価値がある。1260円。(AANウェブ編集部・西野浩史)

  • facebook Share
  • Tweet
  • LINE

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新記事をお届けします

カテゴリ一覧