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ハセ博士のヘルシー情報最前線(16):乳酸菌の威力

 最近、免疫のバランスを改善するとして乳酸菌に注目が集まっているようです。実は先日、乳酸菌の効果についてのご質問をお受けしましたので、手元にある資料をもとに、お知らせしたいと思います。

 アレルギー反応は、免疫を担当する1型ヘルパーT細胞(Th1)と2型ヘルパーT細胞(Th2)のバランスが崩れて、Th2細胞が優位になって起こると言われています。一方、乳酸菌を摂取すると、この免疫細胞のバランスが改善するという研究成果が相次いで発表されています。

 そこで、今日はそのうちのいくつかの発表をお伝えします。

(1)キリンビール:アトピー性皮膚炎の動物モデルマウスにKW乳酸菌(Lactobacillus
paracasei KW3110株)を投与すると、皮膚のただれや出血が抑えられ、同時にアレルギーの指標となる血中IgE濃度が3分の1に低下すると発表しています。

(2)カルピス:乳酸菌L-92株(Lactobacillus acidophilus L-92株)がインターロイキン12(IL-12)産生を誘導して、Th1細胞を増やし、Th1/Th2のバランスを改善し、花粉症や通年性アレルギー鼻炎に効果があるとしています。

(3)雪印乳業:健常成人の腸に定住するガセリ菌SP株(Lactobacillus gasseri SP株)がマクロファージ由来のIL-12の産生を増加させ、リンパ球のインターフェロンγ(IFNγ)を誘導することで、免疫系を活性化すると報告しています。このガセリ菌SP株は、同社の「バラ科の甜茶のむヨーグルト」にも配合されているそうです。

(4)明治乳業:ブルガリア菌(Lactobacillus bulgaricus OLL1073R-1株)が産生する酸性多糖体が、マウス脾臓細胞のIFNγ産生を誘導し、経口投与でも脾臓細胞のナチュラルキラー細胞(NK)活性を増加させると報告しています。

(5)ヤクルト:ヤクルト菌(Lactobacillus casei シロタ株)が健常者の単球にあるIL-12産生を介して、T細胞からのIFNγ産生を誘導することを確認しています。

 このように、各社の研究により、乳酸菌の摂取でアレルギー反応が改善することが明らかになってきていますので、ぜひお試しください。

ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している

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