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ハセ博士のヘルシー情報最前線(12):鉄サプリメントを摂るといい人

 レストレス・レッグ症候群(下肢静止不能症候群、restless leg syndrome)という病気をご存知でしょうか?

 これは、夜、布団に入ると、「脚がだるい」「むずむずする」「うずく」「鈍痛が走る」などの症状が起こり、時には「針でちくちく刺されたような痛み」になる、何ともやり切れない症状です。このため、よく眠れずに睡眠不足やうつ状態になる人も多くいらっしゃいます。

 この症状は一般的に大人に多いものですが、最近は子供の間でも深刻になっています。

 中には子供が成長する際の“成長痛”のひとつという人もいますが、これが原因で学業成績が振るわなくなったり、時には登校拒否にまで発展する場合もありますので、軽視できません。

 ところが今回、その原因は鉄分の不足で、鉄サプリメントが有効であるという話題です。

 これは米国の有名な医療機関であるメイヨークリニックの小児科Suresh Kotagal博士が、神経学会誌(Annals of Neurology)に報告したもので、2000年1月から2004年3月までの間に治療を受けた小児性睡眠障害の子供を調べて分かりました。

 レストレス・レッグ症候群と診断された32人の子供を調べたところ、寝つきが悪い、睡眠が浅いなど典型的な症状が87パーセントの子供にあったそうです。

 また、32人中23人の家庭内に同じ症状で悩む家族がいて、特に母親がそのような悩みを抱えている場合が通常に比べて3倍も高かったそうです。

 次にこれらの子供の血液検査を行なったところ、83パーセントの子供が鉄分が少ないことが分かりました。

 鉄分は血液中のヘモグロビンの成分ですので、これが少ない場合は酸素供給能が低下し、疲れやすくなります。従って、食生活が悪く、充分な鉄分が取れない場合に、症状が出やすい遺伝体質の人に多発する可能性が考えられます。
 
 この症状の治療には中枢神経系のドパミン分泌を促進する薬が通常用いられますが、この研究者は副作用の問題の少ない鉄サプリメントを摂る方がよいのではないかとしています。

 (ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している)

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