アンチエイジングニュース

ハセ博士のヘルシー情報最前線(13):5月病にかかると

5月も終わりに近づいていますが、5月は新社会人や新入生がウツになりやすい時期です。私の娘も、この春から親元を離れて一人暮らしをしながら大学に通い始めたのですが、何とかこの時期を乗り切って欲しいと願っています。

 さて今回、このような新生活を始めた若者は、ストレスと寂しさのために免疫システムが弱くなっているというニュースです。

 これは、米ピッツバーグにあるMellon大学のSarah Pressman氏が、学術誌「健康と心理」(Health Psychology、2005, May issue)に報告したものです。

 研究では、大学に入学した37人の男子新入生と46人の女子学生について、風邪のワクチンを接種して、免疫のできやすさを調べました。

 また、ワクチン接種の2日前から2週間にわたって、一人暮らしによる寂しさとストレス、感情の起伏を1日4回ずつ記録したそうです。

 そして、この間の5日間に唾液サンプルを1日4回採取し、ストレスホルモンであるコーチゾルのレベルも測定しました。

 この結果、社会活動が少なく、友人もあまりいない人は、ワクチン接種による免疫のでき方が悪いことが分かりました。また、寂しいと感じている人もやはり免疫応答が悪く、この状態が4ヵ月間も続いていたそうです。

 この結果は、一人暮らしで寂しさを感じている新人は、風邪のワクチンを接種しても免疫が弱くなっていてあまり効果が出ないことを示しており、慢性的な寂しさはその人の健康状態を悪くさせる因子であると考えられます。

 また、健康には社会的な因子が絡んでおり、よい健康を保つには何でも話せる友人を持ち、またストレスに対抗できるようスポーツをしたりして積極的な生活態度を維持することが必要であるとしています。

 新社会人そして新入生の方々、よい友人を早くつくり、寂しさを感じないような生活を心がけてください。もちろん、勉学も充分に……。

(ハセ博士=薬学博士。国立大学薬学部や米国の州立大学医学部などで研究・教官歴がある。現在、製薬企業で研究に従事している)

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