アンチエイジングニュース

「健康は、元気に歩けるかどうかで決まる。」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(419)

いよいよ超高齢化社会がやってきました。歴史上、そして全世界を見廻しても、例が無い大変な時代が始まります。

そうはいっても、今後の高齢化社会の旗頭である私達、団塊の世代は、まだまだ元気で、若い人に体力・能力に見劣りしているという実感はありませんよね。

寿命そのものが延びでいて、今まで老人の仲間入りとされていた60歳は、少し前の40歳くらいにしか相当しないと感じているからだと思います。

さて、それではそれぞれ個々の人が、本当に寿命が長くなり、健康な生活を送れるかどうかは、皆様、気になるところではないでしょうか?

ここで高齢者の歩行する能力を調べると、将来の健康状態、そして寿命までが予測できることが、研究で明らかになっていますので、お知らせいたします。

この研究は、米フロリダ大学加齢研究所のMarco Pahor氏らを中心とした米国の複数の機関で調べられたもので、米国医師会誌「JAMA」に掲載されたものです。

研究では、健康な70~79歳のボランティア約3,000人に6ヶ月ごとに歩行テストをおこなってもらい、死亡する危険率や寿命に与える影響を調べました。

その結果、歩行速度が速かった上位25%のグループの人に比べて、最下位のグループでは死亡リスクが3倍も高くなっており、心疾患やその他の障害を生じるリスクも高いことがわかりました。

目安として、4分の1マイル(約400メートル)を短時間で歩き切ることができる人は、長生きする確率が高く、心血管疾患および身体障害を来す確率が大幅に低いということです。

そして、高齢者の健康を維持する鍵の1つは、歩行のような日常的な動作ができなくなることを防ぐことにあるとしています。

また、最も効果的なのは、定期的な運動をすることで、よく運動する人ほど健康で、長生きもできると結論しています。

皆様も是非、歩くことの重要さを認識なされますよう。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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