アンチエイジングニュース

「タバコを吸う人は顔の老化が進みます!!」
――ハセ博士のヘルシー情報最前線(383)

先日スーパーにあるタバコの自販機をぼんやりと眺めていたら、タバコ一箱が400円以上であることを知って、驚きました。
昔私もタバコを吸っていた時は、ハイライトが80円だったのですから。
しかし、ことタバコに関しては、値上がりは健康上OKに思えます。

そこで今日は、喫煙によって目の下のたるみや口の周りのしわが増えるなど、顔の老化が早くなることが分かったというニュースです。

これは、米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学の研究チームが、双子の片方がタバコを吸う人について調べたもので、米国形成外科の学会誌に発表された内容です。
(論文タイトル:Facial changes caused by smoking: a comparison between smoking and nonsmoking identical twins./学会誌名:Plast Reconstr Surg. 2013 Nov;132(5):1085-92. doi: 10.1097/PRS.0b013e3182a4c20a./著者: Okada HC, Alleyne B, Varghai K, Kinder K, Guyuron B.)

研究は18~78歳の双子79組を対象にしておこなわれたものです。
そのうち45組は、1人が喫煙者でもう1人が非喫煙者という組み合わせで、残る34組はともに喫煙者ですが、2人の喫煙歴には5年以上の開きがあった組み合わせです。

双子のそれぞれの写真をプロのカメラマンが撮影し、顔のパーツごとに分けて比較したところ、双子の内で喫煙者の方が、非喫煙者より老けて見える確率が高いことが分かりました。
その確率は57%だったそうです。
また双方とも喫煙者の場合でも、長く吸っている方が年上に見える確率は63%と高い確率でした。

研究では、飲酒やストレス、日焼け止めの使用の有無などの他の要因についても調べたそうですが、これらの要素による違いはあまりなかったそうです。

今回の結果から研究者らは、「喫煙はコラーゲンの生成を抑制するので、コラーゲンが減少し皮膚の血行も悪くなる。またニコチンは肌の厚みを減らす。こうして肌の弾力性が衰え、老化が早く訪れる」と述べています。

ハセ博士=薬学博士。国立大薬学部や米国の州立大医学部などで研究や教官歴がある。

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